「カロリー摂取量が高くても一日の中で消費できてしまうから、きちんとした食事は朝だけで十分。あとはミネラルを含む良質の水をふんだんに飲んでいれば美しいプロポーションをキープできるわ」
そんなことをおしゃっていた自称・美魔女がおりました。まあ、確かにそうですね。カロリー消費という面においては。
一昔前に流行った食事摂取方法に“デクレッシェンド食い”というものがありました。
具体的にどういう方法かと申しますと、「朝たくさん、昼中くらい、夜少なめ」というものです。
これも先ほどの考え方と同様で、一日めいっぱいつかってカロリー消費ができる朝食はたくさん食べても太りにくい。
就寝に近い夜はカロリー消費も落ちているから、少なめか、あるいは食べない方がいい。
最近はさらに進化して、「8時間食い」というものがあるらしいです。起きて、8時間のうちに食事を修了する。あとの16時間は何も口にしない。
この食事方法はプチ断食などとも呼ばれているようです。
朝6時に起きるとする。そこから8時間経ったら、午後2時。午後2時からは食事をしないいうことになります。
午後2時と言えば、まだまだ真っ昼間。友人づきあいなどがあると、「私はダイエット中だから食べません」などと非礼してしまいそうです。
ダイエットというのは本来、規定食という意味で、通常の食事のことを指します。
もともとは肥満の人が健康維持のために食事制限をしたこと、つまり「無駄な量を食べないで本当に体に必要な量だけ食べる」ことを目指した行為。
そこから転じて、「美しく痩せる」というような意味合いが後世に加わったのでありますが、とりあえず、なにがなんでも痩せればいい、体重を減らせばいい、というのは大間違い。
いま、日本人は総じて“痩せ”の傾向にあり、その平均体重は、食料の乏しい時代のそれに匹敵するのだとか!
これだけ食料が豊富にある中で、必要と思える量を摂取できなかったと思しき時代と同等だなんて!それは、本来必要なものすら摂取していないということになるのでは…?
若いうちはそれでもいいのです。年を取ってきたとき、痩せにこだわりすぎていると骨粗鬆症などの重篤な症状に悩まされることになりかねません。
また、とある有名美容クリニックの医師によれば、年を取ってきたら、むしろ多少ポッチャリしていた方が断然若々しく見えるのだとか。
洋服の見栄えだけのために過度なダイエットするのはそろそろやめにしませんか。
どんなにバランスのよい食事でも朝食だけしか食べない、あとは水だけ補給すればいい、というのは、確かに痩身のためにはなるけれど、美のためにはならない気がします。
痩せること、すなわち、美しく痩せることだと勘違いされている方を多く見受けますが、同一に考えてはいけません。世の中に氾濫する痩身は「ただ痩せる」が圧倒的多数です。
言わせて頂ければ、朝食と水だけで美しくなるのは無理。美しさをキープすることはもっと無理。
ストイックなダイエットをするばかり、表情がこわばってしまう人、精神を病んでしまったという人も多数見てきました。
友人と食を楽しむ余裕を持ったり、ときには嗜好食を楽しむことが、心を豊かにし、表情をいきいきとさせることに繋がると思うのです。
私としては、美しさをゲットし、キープするためには、やはり三食しっかり取り、心の栄養のために、たまには少しだけハメを外すことをご提案します!
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