多少の黒さや毒が貴女の“小悪魔”な魅力をピリリとひきだす!

「あの人、いい人ぶってるけど、実は腹黒いのよ」

もし、あなたが親しい人から陰でこのようなことを言われているとしたら、しばらくはショックで立ち直れないかもしれませんね!

通常、腹黒さや心の内に孕んだ毒、というようなものは忌み嫌われ、一般的にはよくないものとして認識されています。

しかし、腹黒さ、毒のようなものを心の中に一切内包していない人というのは、実際のところ、今ひとつ人間的な魅力に欠ける、というのも真実なのです。

このような童話をご存じでしょうか。

お城の中に人間の持つ“悪い考え”がハエやスズメバチなどの黒い虫となってその人の頭上に飛んでいるのが見える、という特殊能力を持つ家来がいました。

「王子の妃になる姫は悪い考えなどひとつも持っていてはならん!」という王様のご命令で、王子の花嫁候補についてこの家来が調べることになりました。

家柄も財産も申し分ない、よりすぐりの姫君たちがお城に集められたのですが、美しく着飾った姫君たちのアタマの上をひとりひとりじっくり調べていくと、どの姫君もぶんぶん飛び回る黒い虫に頭上をびっしり覆われており、家来は半狂乱。

しかし、奇跡的にひとり、黒い虫の一匹も飛んでいない、心のきよらかな姫君を見つけることができたのです!

「王子の花嫁はこの姫君で決まりじゃ!」さっそくお城では婚礼の準備が始められます。

その間、王子様はその姫君をボートに乗せ、城内の池をデートしますが、何を話しても尋ねても極上の笑みを絶やさぬまま、あたりさわりのない答えしか返ってこないので王子様は退屈してしまいます。

池のほとりの小屋でジャガイモの皮むきしていた庶民の娘に目を止め、姫君をボートに置いてけぼりにし、「しおれた花とジャガイモの皮はどっちが美しい?」と尋ねます。

娘は驚いて、「ジャガイモの皮ですわ」と答えます。面白い!と思った王子様は姫君をひとりボートに残したまま(!)、娘を城に連れて帰り、「この人と結婚する!」と宣言します。

「その女のアタマの上には黒い虫が一匹いる!その女は悪い考えをひとつ持っている!」と家来は叫びます。「ひとつだけだろう?何を考えてたのか聞かせてくれ」と王子様が尋ねます。

「黒い虫だのなんだの、そんなことばっかり言ってるこの人、バカみたいって思ってました」答えを聞いて、王子はますますその娘を気に入ります。

そして、お城では盛大な結婚式が挙げられました。

ボートに忘れ去られた姫君はただそこにじっとしていただけで、しあわせでもふしあわせでもなかった、というお話です。

これは50年も前のオランダで子ども向けに書かれた物語なのですが、初めて読んだ小学生のときから、とても深い話だな、と感じていました。

悪い考えのない姫は、実はよい考えももっていないのです。頭を働かせるということ自体、皆無だから。

そうした女性は、どんなに外見が美しくても、男性に退屈な印象を与えます。女性側の言う、「いい人ね!」が男性に対する褒めコトバにならないのと同じ理屈。多少の黒さや毒を持つ方が人間的魅力は増すものなのです。

しかし、それをただ面白半分、露悪的にだれかれ構わずダダ漏れさせるだけでは何も考えていないのと同じ。

「自分には腹黒い面や毒がある」ということを自覚しながらも、誠実に人と向き合うこと。そうした態度があなたをより美しく輝かせることでしょう。

内になにかを孕んだ悪戯っぽい表情には、異性を惹き付ける吸引力があるもの。

腹黒さや毒を臨機応変に上手に出し入れして小悪魔的な魅力を手に入れましょう!