依存型友人関係、というものがあります。仲間と見なした限られた人たちとあらゆるシーンで一緒に過ごし、服装、持ち物などまでお揃いにしてみたり…。ママ友ワールドでは、よく見られる傾向のようです。

70代後半である私の母も若かりし頃は、気の合う仲間同士、子どもたちにお揃いの服を着せたり、お揃いのグッズを持つことが流行していた、なんて言いますから、今も昔もママ友気質というものは変わらないみたいですね。

そうした女性特有の現象を踏まえた上で、あえて私が提案するのは、「友だちは用途・目的別」で幅広く選ぶ、ということ。

心に余裕があり、表情にも心の豊かさの現れて魅力的な人というのは、概して広い交友関係を持っているものなのです。

八方美人というコトバは、世間的には、あまりよい意味合いでつかわれないようですが、四方八方に、いろいろなタイプの友人を持つことは大切だと思います。

「君子の交わりは淡き水の如く、小人の交わりは甘きこと醴(れい)の如し」という有名な中国の故事があります。聞き慣れない“醴”というのは、甘いお酒のようなもの。

簡単に言えば、賢い人の交友というのはごくあっさりしていて、つまらない人間ほどベタベタとあまったるい人間関係を好む、というような意味です。

交友関係は広く、浅く。それでいて礼節があればいうことなし。八方美人で十分。なんたって“美人”がついてますから。

「心を開いた人でなかったら、悩みなど絶対に打ち明けられない…」と思うかも知れませんね!

愚痴をきいてくれる人というのは確かに大事。しかし、できれば、あまり親しすぎない間柄の方がベター。

と言うのも、近しすぎる関係の人だと主観が入りすぎ、問題解決に繋がるアドバイスを与えることは難しいからです。

相談者は近隣在住でない方がいい。噂というものはどこからか当人や近しい人物の耳に入るもの。対立関係にある人や団体名などはできれば、イニシャルトークで伝えるのがよいでしょう。

まったく関わりのない人に悩み事の詳細を伝えることは、相当な労力を必要としそうですね!

何も分からない相手に自分の置かれている状況を事細かに説明しようとすることで、あなた自身もその悩みと冷静に向き合い、分析せざるを得なくなります。

結果として、解決の糸口も見つかりやすくなるものなのです。

その際、絶対に本人に漏れることはないと思っても、やはり口の硬い人物を選ぶに越したことはないでしょう。

「その先は?」と膝を乗り出し興味を覚えてくれるように、自身の悩みを面白く語ることができるとしたら、さほど親密でない人にでも打ち明けてみることは可能でしょう。

複数の人から幅広い考え方を募れば、偏った狭い見識だけで考えるより、よっぽど建設的なよい解決方法が見つかるはず!

今後いろんなシーンで出会うことになる人たちと、ほどよい距離感の関係をどんどん築いていき、その中からこれは!と思えるあなたの用途・目的別にフィットした友人を選んでみましょう。

いくら気の合う人でも、なにもかもその人に求めるのというのは無理な相談。あなた自身だってそうでしょう?どんなに大事な友だちでもなんでもかんでも頼りにされたらウンザリしてきませんか。

ウンザリ気分は必ずや表情に出てきます。お互いのためになりません。ストレスを溜めず、心豊かに過ごし、笑顔美人になりたいなら、断然、用途・目的別友人選びがオススメ!